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子規文庫修復工事(経緯)

子規庵の南東側にトタンで囲まれた土蔵があります。
これは、昭和2年に建築された子規遺品遺墨の収蔵庫であり、昭和20年4月14日の空襲にも耐え、今の日本に現存するほとんどの子規資料が焼失を免れました。
戦後、元の白壁に修復をされましたが、経年劣化により昭和40年代に外壁損傷も目立つようになり、トタン外壁での修繕が行われて、現在に至ります。

平成30年度、東京都の指導もあり、トタン壁の内部の調査を行った結果、内張りの板や、内部から見える柱は雨漏れの跡もありませんでしたが、南側の屋根の一部と土壁は雨漏りにより崩れていることが確認され、当会では東京都・台東区との間で、修復工事についての協議を進めた結果、土壁崩落により土蔵としての機能は確保できていない事が明らかとなり、今後も史跡であり、子規の遺品遺墨収蔵庫としての機能を取り戻すために、東京都の平成31年度の文化財保存事業費補助事業として工事を行えることとなりました。

但し、土蔵の厚さ30cm近い土壁の内部の状態は表面の調査では確認できないため、工事開始後に土壁内部を一部解体しながら最終的な修復工事内容を決定するしかなさそうです。

総事業費 19,018,800円

東京都補助金7割・台東区補助金1.5割、の補助を受け、子規庵保存会負担1.5割負担の土蔵修復工事事業を令和元年12月2日に着工いたしました。

公開事業による入庵料を運営費とする子規庵保存会の財務内容は、通常公開と特別展等の集客企画を行うだけでも厳しい状態にあり、今回の工事費負担金捻出に苦悩しながらも、子規庵として必要な工事であり、何より子規庵の糸瓜棚の向こうに白壁の土蔵が輝く様を思い浮かべると、何とか実現したいと決断しました。

完成予定図

        正面            子規庵側から見た西側壁面

是非、子規庵の次の100年への挑戦にご協力をお願いいたしたく、子規庵維持保存活動助成寄附金を募集をいたします。

  郵便振替口座 00180-0-501863

         「子規庵保存会寄付金口」

ご寄付を頂いた方は、土蔵修復完成時に設置予定の「寄付者一覧」掲示版にお名前を刻ませて頂きます。